メガネフレーム~鼈甲(べっ甲)~

メガネの春田静岡駅前店の春田です。
今回は鼈甲フレームについてご紹介します。
20160219
鼈甲(べっ甲)
べっ甲とはウミガメの一種であるタイマイの甲羅です。赤道近海を回遊・生息する亀で、甲羅が眼鏡フレームの素材として良質のものにあるまでは、生後7-10年ほどかかります。素材の色は、タイマイの生息地や使用する甲羅の箇所によって異なり、透明感のある黄色っぽいものほど高級とされています。
長所
当確のある美しい斑紋で、軽さや質感、耐久性に優れています。中でも動物性タンパク質という、天然素材にしかない”質感の良さ”で四季を通じて人肌になじむこと、長期の使用で艶がなくなってきても、丁寧に羽布掛け(バフがけ)をすることで艶出しが可能という特徴があります。
欠点
アセテートなどのプラスチックフレームに比べて弾力性が少なく折れやすいですが、破損しても修理可能です。
保管方法
動物性タンパク質であるため、長期間の保存では虫に喰われないように注意する必要があります。また直射日光を避け、湿度が10%以下になるところ、または湿度が多すぎるところに保管しないこと。超音波洗浄機は鼈甲表面を傷める可能性があるので使用しないこと。使用後は皮脂などをきれいな柔らかい布で拭きとっておくことが必要です。
ワシントン条約
1980年に日本はワシントン条約(絶滅の恐れのある野生動物の国際取引に関する条約)に加盟しましたが、鼈甲の原料であるタイマイの輸入に関しては保留がされていました。しかし1991年6月の日米交渉でタイマイについて全面輸入禁止が取り決められた後は急速に輸入しにくくなり、1994年7月以降は輸入されていない状態です。
種類
・白甲:腹甲およびつめ甲の中の淡黄色の透明部分
・黒甲:背甲を用いて、黄色の部分が全くないものを真黒甲、一部混合されているものを黒甲と区別されて呼称
・上バラふ甲:背甲を用いて、ふ(斑紋)が少なく、淡黄色の部分が多いもの
・赤トロ甲:背甲の中で、斑紋部と淡黄色が半々ぐらいのもので、とくに赤みを帯びているもの
・バラふ甲:斑紋が多く、淡黄色が少ないもの
メガネの春田ではさまざまな鼈甲フレームを取り扱っております。アフターメンテナンスもお任せください。
メガネの春田の鼈甲フレーム